現役パチンコ業界人がギャンブル依存症を真剣に考えるブログ

業界人だからこそ伝えることができる依存症克服の為に必要なコト。依存症の秘密や克服術を発信してます。

なぜパチンコは勝てないのか?現役業界人が教える確率の話

お久しぶりです。現役業界人goochiです。

 

ブログがなんと、半年近くとまってましたが、久しぶりに筆をとりました。

 

というのも、先日

 

 

とある動画撮影に協力させてもらいました。

 


【第2弾:後編】パチンコ業界のタブーを業界人に聞いてみた

 

NICKさんは以前からブログを通じて質問などコメントを頂いておりまして、ギャンブル依存症に対して有益な発信を続けられている行動力半端ない方です!

NICKさん、改めてありがとうございました!

 

 

この動画内でしゃべっている業界人が私なのですが、

 

なぜパチンコは負ける遊びなのにまたパチンコをやってしまうのか?

 

もちろん「それがギャンブル依存症だ」と言えばそうかもしれません。

 

ですが、動画などを通じてNICKさんに視聴者の方から質問を頂くようで、私もその質問を拝見することがあります。

 

その質問内容を見ていると、パチンコという遊びを分かってない人達が多いなと改めて感じてます。

 

 

なので今回、ブログを少々復活させて発信していこうかと思った次第です。

 

更新頻度が高くなるという保証は出来ませんが・・・。

 

パチンコの大当たりの確率とは?

※以下パチンコとパチスロを総じてパチンコと表記します。分けて書くと面倒なので。

よく【319分の1】や【99分の1】なんて大当たり確率を思い出す方も多いかもしれませんが、

 

 

パチンコは319個の玉から1個の当りを引く遊びではありません。

 

 

 ここを勘違いしている人が多いので、パチンコは比較的大当たりしやすく遊びやすい敷居の低い娯楽だと思われているようです。

 

 

 

因みに15,6年前のパチンコはそんな感じのイメージでよかったと思います。

 

 

今は違いますよ。

 

 

今のパチンコは遊べるパチンコではありません。

 

負けるパチンコです。

 

 

ではなぜ、そうなるのかというと

 

 

319分の1というのはいかにも分母が319のように感じますが、実際のCPU内で計算されている数字は319ではなく【65536】です。

 

 

なんでこんな中途半端な数字になるのかというと、コンピューターが扱う数字は基本的に私たちが使う10進数ではなく2進数や16進数を使って演算します。

 

詳しい話は割愛しますが、16の4乗が65536という数字になります。

 

そう、これが分母です。

 

65536分の約205が本当の確率です。

 

これでだいたい319分の1になります。

 

 

ここにカラクリがあって、300個ぐらいあるボールから1個を取るというイメージならなんとなく取れそうな気がしますが、6万個のボールから200個を取るのは無理ゲーなイメージ湧かないですか?

 

ですがこれが本当のパチンコの大当たり確率なんです。

 

 

99分の1は甘デジと呼ばれるもっとも大当たり確率が低いパチンコで、当たりやすいのですが、こちらも全く同じ原理です。

 

 

実際の確率は65536分の約662です。

 

甘デジでさえ、なんか大当たりさせるのが途方もなく感じますね。

 

 

分母マジックです。

 

 

1000回転ハマるなんてことが日常で起きる意味が分かりましたか?

 

 

当たり前ですよ。

 

 

だって65536の内200個の当りを1000回引けなかったってことですからね。十分ありえますよね。

 

そんな確率を勝ち取る為に、1000円で約20回のチャンスをもらって、大当たりを目指す遊びです。

 

見事引き当てても、半分ぐらいの確率で単発なので、4000円ぐらいしか戻りません。

 

 

そんな遊びなのに、

 

「今日は勝てるかもしれない」と言っているのがギャンブル依存症です。

 

これを理解しているだけでも、自分がギャンブル依存症だという自覚がある方なら分かってくれるはずです。

 

 

パチンコは無理ゲーなんだということを。

 

 

パチンコ店が赤字になることはあり得ない

パチンコ店で働いていると、営業日報を毎日見ます。

 

1日の営業を終えて赤字になるなんてことは、まずあり得ません。

 

 

なぜ!?

 

 

赤字にならないように台の出玉設計値を把握して、シミュレーションを行い、利益をしっかり確保できるように運営しているからです。

 

 

考えて見て下さい。

 

 

全てのお客様とお店がチャラの勝負になっとしたら。

 

要は引き分けですね。

 

お客様が合計で100万円つかって、お店が100万円景品として返したとしたら。

 

一見、とんとん!と思われるのはお客様目線。

 

 

お店は1日運営するのにランニングコストが発生します。

 

土地代

人件費

光熱費・・・。

 

つまりトントンの時点でお店は大赤字なんです。

 

土地代、人件費、光熱費、その他、最低限この利益は絶対に確保しなければなりません。

 

ということは、この時点でお客様が勝てるという幻想はあり得ないんです。

 

 

経営です。

 

 

パチンコという経営をしています。

 

 

パチンコは楽して稼ぐ為にあるのではない

これを十分ご理解頂いた上で、遊技として楽しんでもらえる方だけが、本当にパチンコを楽しめる方だと思いますし、パチンコとはそういうエンターテインメントだと思います。

 

 

パチンコは生活費を稼ぐ為にあるわけではない

 

パチンコはあなたの暮らしを助ける為にあるわけではない

 

パチンコはあなたの幸せな時間を奪う為にあるわけではない

 

 

パチンコはお金が増える、遊んでいたらお金を儲けられる

 

なんて幻想は今すぐ捨てて下さい。

 

 

パチンコ店はお金を使って遊ぶ遊技場です。

 

 

お金は返ってきませんよ!

 

 

無料では遊ばせられません。

 

だって、子供じゃないんですから…。