現役パチンコ業界人がギャンブル依存症を真剣に考えるブログ

業界人だからこそ伝えることができる依存症克服の為に必要なコト。依存症の秘密や克服術を発信してます。

ギャンブル依存症対策に向けてパチンコ業界の姿勢とは!?

どうも現役業界人goochiです。
先日、ギャンブル依存症対策基本計画案でパブリックコメントが開始されました。

パブリックコメントとは、政令やら省令を決める時に、政府が一方的に決めるのではなく、国民の意見も聞こうよっていう取り組みで、ギャンブル依存症対策基本計画案を公開して、政府が「これどう思う?」っていう段階ですね。あくまでも情報を集めることが目的なので、このパブリックコメントギャンブル依存症対策推進基本計画がひっくり返るということはないのですが、
このブログを見て下さる方にとっては気になる内容だと思いますので簡単にまとめて、パチンコ業界が今後どのようにギャンブル依存症と向き合っていくのか、業界の姿勢を知って頂ければと思います。

計画案を見てみたいという方は、【依存症対策 パブリックコメント】で検索すれば、トップに出てきます。

ギャンブル依存症対策推進基本計画案とは!?

まず、パチンコ業界に対して、このギャンブル依存症対策推進基本計画案(以下”計画案”にします)では以下のように進めなさいとあります。

  1. 広告・宣伝に関する全国的な指針を決めなさい
  2. ホールに設置しているATM・デビットカードシステムを撤去しなさい
  3. 自己申告プログラムの周知徹底を進めなさい
  4. 本人の同意がなくても家族申告による入店制限の導入を進めなさい
  5. 18歳未満の立入を防ぐ為に年齢確認の原則化を図りなさい
  6. 自己申告プログラムなどを導入して依存症対策を進めている店舗は業界団体のウェブサイトに掲載し、依存症対策が進んでいる店舗として情報を発信しなさい
  7. ウェブサイトから自己申告プログラムの申込書をダウンロードできるようにしなさい
  8. 複数店舗に申告する時にめんどくさいことしなくてもいいような仕組みを作りなさい
  9. 顔認証システムを活用して、申告者の把握を容易にできるような取り組みを進めなさい
  10. 出玉規制を強化した遊技機、出玉情報等を容易に確認できる遊技機の開発を行い、平成33年春までには全てのホールに入替を完了させなさい
  11. 自助グループをはじめ、民間団体に対する経済的支援、パチンコ依存問題に詳しい専門医の紹介、リカバリーサポートネットワークの相談体制強化と訴求強化、業界の取組を評価・提言する第三者機関の設置、遊技産業健全化推進機構による依存症対策の立入検査などなど
  12. めちゃくちゃ細かい項目が盛り込まれてます。
  13. めちゃくちゃ細かい項目が盛り込まれてます。

平成31年度中に実行しなければならない項目は

めちゃくちゃ細かい項目が盛り込まれてます。この中で直近で対応しないといけないのが、1番と2番で、平成31年度中にやらないといけません。
1番はだいぶ進んでおり、県によって広告・宣伝の規制に温度差がある状況ではあります。
2番は業界の悪い癖がでそうですが、ギリギリまで設置するんだろうなぁ~とまぁ最終的には撤去ですね。

まぁ~この計画案はパチンコ業界だけではなく、競馬も競輪もボートにもそれぞれあります。

パチンコ業界の抱える大きな課題

これは私個人の意見として、どんどん進めてほしい内容ばかりですね。このブログでも言ってますが、パチンコ業界は昔が異常だっただけで、今、適正なところまで落ち着こうと収束している段階です。業界がなくなることは考えれませんが、衰退はいくとこまでいくでしょう。そういった状況の中で、利益を優先させ、ユーザーを沙汰した帳尻合わせがきているのでしょう。
儲かりすぎたんです。この業界は。

私は現役業界人ですが、今後この業界がどのようになっていくのか楽しみでなりません。それは業界が衰退していくことに対してではありません。業界が良くなっていくのでではないかという希望があるからです。

パチンコ業界のイメージはホントに悪い

この業界は本当に良いイメージがありません。ただでさえ私も一時はパチンコ依存症になり苦しんだ経験を持っています。
働く側としても、悪環境と言われ離職率が高いのも特徴です。お客様からは感謝されず、毎日騒音とタバコの煙。働き続けて良いことがあるとは到底思えません。ユーザーの離反もとどまることを知らないかのようにみるみる稼働が落ちてます。

れでも会社の利益はそんなに落ちてません。経費削減や効率化を図り増益を達成する経営努力もあると思いますが、根本的な解決ではありません。だってパチンコを楽しみに打ちにくるユーザーがいなければ何の意味のないことですから。
パチンコって本当は楽しいものなんです。

私が小学生の頃、授業でパチンコの製作をしたことがあります。
木の板に自分で好きな絵を書いて、一番下には点数がそれぞれ書いてある枠があり、そこに至るまで釘も自分でハンマーを使って打ち付けていきました。出来上がった時も友達と自分の作品を交換しあって遊んでました。パチンコってそういう遊びだと子供のころから思ってました。

パチンコは依存症を生む

しかし、今のパチンコは依存症になってしまいます。パチンコ依存症は病気です。遊びにきて、病気になるんです。しかも知らず知らず、いつの間にか。気づいたらやめられないと悩んでしまう病気です。
しかも、遊ばないと気がすまないので、お金がかかってしまいます。最終的には自分の生活範囲に収まらず、他人に迷惑をかけてしまったり、借金問題に発展します。もっといけば、犯罪に手を染めてしまいます。
なぜ、そこまでしてしまうのか?普通の人は理解できないでしょう。
だって病気じゃないですからね。普通の人は。
これは病気になった人にしか分からないでしょう。
コントロールができない訳ですから、最終的な部分までいけば取り返しがつきません。

パチンコ依存症は病気、だからこそ早期発見が大切!

どれだけ早く気付くことができるか。早期発見です。
最終的なところまでいかなくても、パチンコ依存症は気づいて克服することができます。
そして、その元凶を作ってる業界側が、支援しようという動きになっています。
本末転倒だと言われればそれでおしまいです。
ですが、健全な業界を目指すのは悪いことではないと私は思ってます。共存なんてきれいごとは言いませんが、寄り添うことぐらいはできると思ってます。

最終的にパチンコ依存症に早い段階で気づいた人が、自己申告プログラムを利用すれば、パチンコを一生しなくなるかもしれません。業界にとってそんな事してたらユーザー離反をさらに助長させる行為になり、デメリットしかない。と思うのが現在の業界人の考えです。

今のパチンコ業界の経営は古い考え方のまま

ですがこの考え方は古いです。昔のマネジメントに固執した考え方で、作れば作るほど売れた時代のマネジメントであり、考え方です。その時代で思考が止まっている業界人が多いようにも感じます。
今のやり方では通用しないどころか、依存症を助長させ、更に業界のイメージダウンを悪化させているのに、それでも利益確保を優先しようとするこの業界体質です。
業界もある意味依存症なんでしょう。過去の栄光に固執する依存症。
業界人の私が業界をまるでディスってるように聞こえるでしょうが、そうではありません。
だからこそ、今業界全体が向かおうとしている方向性は楽しみだという話です。そんなどうしようもないようなパチンコ業界も、徐々に縮小しながらも進化していると思います。

パチンコ依存症にならないパチンコ!?

パチンコ依存症に絶対にならないパチンコ営業が出来れば一番いいのでしょうが、それはただの理想論にしかなりません。
ですが、重度のパチンコ依存症になる前に、お店側がすかさず支援ができるような体制をつくることは可能だと思います。

その体制の基盤になるのが自己・家族申告プログラムです。私たち現場の人間はこのプログラムをお客様に知ってもらう為の訴求活動と運営をしっかり行うことが最重要課題だと思ってます。

今回の計画案にも、ウェブサイトで申込書がダウンロードできるように整備が進められますし、プログラムも本人の同意がなくても家族が申告しプログラムを利用できるというのも進められます。
顔認証に関しては設備費用の問題が大きく立ちはだかりますが、是非設置に向けて動きが活発になることを期待しています。

最後に

もし、パチンコ依存症で悩み誰にも相談できずに、パチンコ店に足を運んでお金を使っているなら、自己申告プログラムを導入しているお店か確認して下さい。プログラムを明らかに導入してなさそうなら、せめてお店を変えて、導入している店舗に行って下さい。凄く小さな変化ですが、そこからです。どうしてもお店に問い合わせするのが億劫だと思われたら、私のブログにでも問い合わせして下さい。必ず返信しますので!