現役パチンコ業界人がギャンブル依存症を真剣に考えるブログ

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パチンコ業界を支えるパチンコ依存症の実態とは!?

どうも現役パチンコ業界人GOOCHIです。

パチンコ業界の市場規模ってどのぐらいだと思いますか?

想像がつかないかもしれませんので、いろいろな産業の市場規模と比較すれば分かりやすいかもしれません。

まずは、日本が世界に誇る自動車業界の市場規模が

約68兆円。

外食業界で、約25兆円。
外食はファミレスやレストラン、宿泊施設、学校給食なんかも含みます。

食品スーパー業界で、約10兆円。

コンビニ業界で、約7兆円。

では、パチンコ業界は・・・。約20兆円です。

食品関係、コンビニなんてほぼ毎日利用している業界ではないでしょうか?
合わせてもパチンコ業界の市場規模に及びません。

しかし、パチンコ業界の歴史はこんなもんじゃありません。

最盛期と呼ばれた1995年頃の市場規模は約30兆円で、2000年頃でもパチンコ参加人口は約2000万人いました。現状900万人まで減少しており、全国1万8000店ほどあった店舗数も1万店を割っており、減少に歯止めがきかない、誰が見ても明らかな衰退期まっしぐらの業界です。

はい。

でも市場規模は約20兆円です。

もう少し詳しく比較していきましょうか。

パチンコ業界は余暇産業という部類に属します。


余暇産業とはパチンコをはじめ、ゲームやスポーツ、観光や行楽、趣味・創作などを言いますが、この余暇産業全体での市場規模が約70兆円です。

余暇産業で比較すると、実に約28%をパチンコ業界が占めています。因みにゲームが8兆円。スポーツが4兆円。観光などが10兆円です。

話しを戻しますね。

パチンコ業界は現在衰退期も衰退期。

これからパチンコ業界が成長していくことはまずあり得ません。

ですが、日本の市場規模で見ていくと、衰退しててもこれかよって思いますよね。

ゲーム業界なんかは、スマホゲームアプリの普及などで上昇傾向にあるんですが、それでもパチンコ業界には及びません。

そもそも今までのパチンコ業界が異常だったと考えるのがセオリーです。特に最盛期と呼ばれた1995年~2006年あたりが異常だったんだと思います。
当時参加人口2000万人ですからね。それが現在900万人です。1100万人はパチンコをしなくなったんですね。こんな急激に縮小したにもかかわらず、市場規模が急激に縮小していないところが、パチンコの恐ろしい部分です。

普通の産業だったら、消費者がいなくなれば必然的に売上が下がり、利益が下がります。当たり前ですよね。

パチンコ業界は減収増益!?


そうです。パチンコ業界は普通の産業とは違います。ユーザーがいなくなり、売上が下がりますが、利益は確保!なぜこんな芸当ができるかというと、提供する商品に対してお店が自由に利益率を変えられるからです。

例えば、100万円の売上金から利益20%(20万円)頂くとします。この100万円は100人のユーザーから賄っています。つまり1人当たり投資額1万円です。もちろん、利益を頂いているので最終的に失った金額は1人当り平均2000円になるんで最終的にユーザーの投資額1万円が8000円になっちゃったという遊びです。つまり2000円で遊びましたということ。
これがもっともシンプルな考え方です。

では、売上が50万円。ユーザーは半分の50人です。投資額は変わらず1万円ですね。ここがポイントですが、利益を同じ20%もらいましょうという考え方ではありません。20%だったら10万円しか利益が得られず、減益となってしまいますので、同じ20万円を利益として残そうとすると、利益率40%になります。こうなるとユーザーが失う金額は4000円になり、1万円が6000円になる遊びになります。あくまでも、ユーザーの負担額から利益を確保するという方針です。

まぁ~かなり極端な話をしていますが、ユーザーが減り売上が減っているのに、利益はそんなに減っていないという実態には、概ねこのような図式が成り立ちます。

最後に

パチンコ最盛期時代、依存症だった方もいるとは思いますが、実際に1100万人が離脱しています。つまりパチンコ依存症は必然的に残り900万人の中ということになります。
パチンコ依存症の場合、そうでない人と比べて、投資金額、遊技時間、遊技頻度ともに高い傾向になり、利益率自由に変動させることができるお店に最も貢献しているユーザーはパチンコ依存症の方なのかもしれません。
しかしお店は、個人単位での管理ではありません。誰がどのぐらいお金を使ってどのぐらい負けたとか、どのぐらい遊技して勝ったなど把握している訳ではないので、パチンコ依存症の方にスポットを当てることが出来ません。

しかし、今業界には「自己申告・家族申告プログラム」というものが導入されてます。これは今まで、この業界が見て見ぬふりをしていた部分にスポットを当てる機会、チャンスです。
自己申告プログラムを利用したい、または興味があるユーザーは依存症の可能性も高く、申し訳ない話ではあるがお店に貢献しているユーザーです。
個人単位の管理なんて出来る訳がないという時代はもう時代遅れです。
会社がもっと個人にスポットをあてて寄り添う経営が必要になってきていると私は思っています。
自己申告プログラムを使って、結果的に依存症を克服すれば、お店に来店しなくなり顧客を失うという、経営理念から言えば反旗を翻すような思考かもしれませんが、1人1人のお客様と向き合う姿勢というのは、会社としても、社会的な視点としても大きな前進になると考えます。

まずは、自己申告プログラムの利用率。うちの店では未だ0%です。
ここを打破したいですね。
じゃないと何も始まりません。
お店としては受け身になっていますが、私自身は受け身ではありません。こういったブログを通じて、自己申告プログラムや家族申告プログラムを利用のキッカケになり、依存症対策が進むことに貢献していきたいと思ってます。